どちらともいえない


日本は土曜日の昼下がりですね。まだむしむしする暑さは続いているのでしょうか。
サンディエゴは金曜日の夜の23時過ぎ、今日の夜はいつもよりも少し寒い気がします。

8月も終りに近づいて、こちらでの生活にもだいぶ慣れてきました。
英語、経済、統計と3つとっているprep courseも折り返し点を過ぎて、後半へと入っています。始めのうちは、授業の内容はだいたいわかるものの、2時間×数コマのあいだ英語を聞き続けることにすっかり疲れてしまっていたのだけれど、2週間余り過ぎて、頭がだんだんとそんな毎日に適応してきた気がします。
相変わらずネイティブ同士の会話にはほとんどついていけないけど、そんなのは簡単にできるようになることではないので、とりあえずは我慢強く段差の小さい階段をとぼとぼと登って行かないとね。


ぼくは今まで経済学も統計も全くふれずに生きてきたので(別に全ての教育学専攻の人に当てはまるわけではなく、おそらくぼく自身の不勉強ゆえです)、英語ではじめてそれらの分野を勉強しているわけだけど、授業の様子を見ているとちょっとイメージと違っておもしろいなぁと思ったりします。

英語の授業は9月下旬から始まる本学期の政治系の授業スタイルへの適応も目的としているからか、基本的には毎回宿題としてリーディングが課され、授業ではそれについて各々が考えたことを持ち寄ってディスカッションを行うという形式で進んでいきます。まぁ日本人が想像するところの『アメリカの大学の授業』です。

ところが、経済とか統計になるとそうではないんだよね。
事前に予習してくるまでは同じなんだけど、基本的に数式とかセオリーとかは丸暗記。そして、授業中に先生が軽くセオリーを応用しようものなら、教室が騒然としはじめる。
質問を聞いていると、そもそもこの人たちは数学の証明問題とかやったことがないんじゃないかと思うような内容・・・というか、そんなこと自分で調べて勉強しろよ、というレベルのことが次から次へと先生に投げかけられ、先生もそれに丁寧に答えるものだから、そんな時間が始まると退屈であくびが出てしまいます。

よく『日本の授業スタイルは一方的でよくない』みたいなことが言われるし、英語の授業を受けている分には事前に文献を読み込んでディスカッションするというスタイルが持つ良さも理解できるのだけど、それと経済やら統計やら数学を使う学問の授業形態の間に存在する落差はいったい何なのだろうと不思議に思います。UCSDに来てるくらいだからそんなに勉強ができないわけでもないのだろうし、ただ単に数学が嫌いな人が多いということなのかな、うむ。
一言で『アメリカの授業』というけど、これだけ違うといいとも悪いともどちらとも言えないよなぁとね。まぁ『marginal cost』を『限界費用』と訳す日本の経済学もどうかとは思うけど。


それはそれとして、授業が終われば友達との交流の時間。あまり社交的とは言えないぼくですが、まずはじめは、ということでとりあえず誘われたら何にでも参加するようにしています。
そんなこんなでテニスやらサッカーやらランニングやらをやっているせいで(しかもみんなあまり手を抜かないんだよね。これも文化の違いかな)、みるみるうちに体に筋肉がつきはじめ、毎日おなかが空いて仕方ありません。
朝食や間食に何を食べていいのかわからないので、そんなときはダイエット・ペプシを飲みながらセロリにマヨネーズをつけてポリポリとかじっています。健康にいいのか悪いのかはわかりません。


週末は来週月曜の英語のプレゼンの準備と統計の試験の勉強、ダウンタウンでのパーティー、language exchangeをしているアントニオ(どこぞの鈴木君ではありません)との夕食とけっこう忙しくなりそうです。日本にいたときは昼前に起きて、昼ごはんはそば屋でビールを飲んで、夜はワインを飲んで、みたいな感じであっという間に過ぎ去っていったのになぁ。というわけでみなさんもよい週末をお過ごしください。ではまた。


写真はアパートの近くにあるスーパーマーケット『VONS』。そんなに安くはないけれど、いろんなものがそろっていて、レジにはつるつるあたまにレイバンの黒縁メガネをかけた小さいおじさんがいます。とても愛想がよくて親切な人で、IDを見せなくてもBud lightを売ってくれます。